11月30日の月曜日、中学全生徒にむけて、今年もキャリア教育が行われました。
毎年、さまざまな職業の方を招いて、中学時代、高校時代の話や、現在の仕事について、講演していただいています。
今年は、平成15年に照曜館を卒業した安部雄一郎さんをお招きして、話していただきました。
安部さんは現在、築上町で「奈良漬さろん安部」を経営されています。
従来の奈良漬に加えて、新しくクリームチーズと奈良漬を合わせた商品『SALON DE AMBRE 奈良漬×クリームチーズ』を企画・開発し、福岡・九州を始めとして全国で販売されています。
テレビやラジオ、新聞などでも取り上げられており、目にしたことがある人もいるかもしれません。
安部さんは、大学時代に「ワイン」に出会ったことが大きかったと語り、大学を卒業後は、ワインなどを取り扱うメルシャン株式会社(キリンホールディングス)に就職し、10年間、営業やマーケティング、新規プロジェクトなどに従事されていました。
その後、会社での仕事をやりきったと感じた安部さんは、自分にしかできないこと、新しいことをやりたいと、福岡に戻ることを決意します。
そして、すでに紹介した新商品の開発・販売に成功されたとのことです。
中学・高校時代はどこにでもいる生徒だったと語る安部さん。
しかし、すでに「食」への興味・関心は芽生えており、当時からデザートやラザニアなどを自作しては学校に持参して、先生たちや友人に振る舞っていました。
漠然としながらも、将来の夢はシェフ。そして、だれとでも話す性格で、日々の学校生活を楽しく送っていたそうです。
人生において、安部さんにとってはいくつかのターニングポイントがあったことを紹介してくださいました。
高校時代、自分の将来について、親や先生に相談したことや、大学時代にワインに出会ったこと。
それから、会社で「他とは違う面白いことをやる」という、自分のやり方を貫いたこと。
ただ、その全てのターニングポイントにおいて、安部さん自身が大切にしており、また、大事だと感じているのは、「人との出会い」だったと語ってくださいました。
スライドでも、中高時代の友人から、会社時代まで、安部さんが出会った数多くの方々の写真が紹介されました。
ところどころ、生徒たちに言葉を投げかけて、コミュニケーションを取ってくださった安部さん。
身振り手振りを交えて、生徒に語りかけてくださっています。
講演が終わると、質疑応答の時間。多くの生徒たちから質問の声があがりました。
「小さい頃デザートを作ろうと思ったきっかけは?」
「これまでで一番つらかったことは?」
「中学時代はクラスではどんな生徒でしたか?」
「シェフを目指している、と相談したときに、応援してくれた人は?」
などなど。
どの質問にも、真摯に、そしてわかりやすく答えてくださり、生徒たちもメモを取りながら熱心に聞き入っていました。
あっという間に時間は過ぎていき、最後は、生徒会長の田中さんから、お礼の挨拶です。
「照曜館には多くの目標とすべき先輩方がいます。安部さんもその1人です。いつか、一人前の社会人になった後、安部さんと同じように『照曜館の日々』の大切さを誰かに伝えられるよう、これからも頑張ります」と、力強く話していました。
このキャリア教育での安部さんとの出会いも、
生徒たちにとって、本当に大切な「出会い」の1つになったと思います。
安部さん、本当に貴重なお話をありがとうございました。